ビジネス分析

クレジットカード会社3社(マルイ、楽天、クレディセゾン)の3社を比較してわかる戦略の違い

マルイ、楽天、クレディセゾンの3社をクレジットカードの観点から分析してみました。

クレジットカード業界

まずはクレジットカード業界のビジネスモデルから見ていこう。

次に日本のクレジットカード会社事情を見ていこう。

ここで、今回分析する3つの企業を紹介していきます。

問題

正解はこちらです。

大きく違いますね。その理由を考えていきましょう。

解説

まずは3社の売上、営業利益、営業利益率を見ていきましょう。

売上規模は異なりますがマルイと楽天は同程度の営業利益です。

利益率でみると、マルイは楽天は2倍程度です。クレディセゾンの利益率が低いのが気になりますね。

売上の内訳

まずは各社の売上の内訳をみていきましょう。

内訳をみる前にクレジットカード会社の3つの業務を紹介すると、

売上を構成するメインの要素はかなり似ていることがわかる。クレディセゾンはプロセシングなどの業務を行っていることがわかる。

テイクレート

売上からはあまり違いが見れなかったので今度はテイクレートを見ていきましょう。

テイクレート= 売上/取扱高 

という概念で、カード会社がどのくらいの手数料を取るかの指標です。

これを見るとどのテイクレートもマルイが高いことがわかる。

ショッピングテイクレートは商品購入の際に加盟店からクレジットカード会社にわたる加盟店手数料のレートを示している。加盟店手数料は各社とも大きく違わないことがわかる。

次にキャッシングのテイクレートを見てみよう。

キャッシングとはクレジットカードを利用してお金を借りることである。

設定された金利の値は変わらないが、キャンペーンの影響などで楽天のレートが下がっていると考えられる。

次にリボ・分割払いを見てみる。

マルイ以外は取扱高がわからなかったので、グラフには示していない。

各社とも実質年率は同じであり、これもキャッシングと同様に利率が高いことがうかがえる。

テイクレートをつかった分析ではECごとの戦略の違いも読み取れます。

費用

ここまでで各社の売上がどう構成されるのか見てきました。

ここから営業利益率を変える要因である費用の中身を見ていきましょう。

各社の費用の中身を見ていきましたが、セグメントごとの費用の中身が出ていない会社があったため比較しにくいこともあり、費用の違いがあるのかはわかりませんでした。

費用の中で差異が出る要因として考えられるのは広告宣伝と与信・貸倒費用の部分だと推測できる。

戦略

ここまで3社を定量的に分析してきましたが、営業利益率の違いはピンと来ませんでした。

ここからは各社の資料を見ながら定性的に分析していきましょう。

まずは楽天です。

楽天は楽天経済圏構想を掲げていて、カードを入り口をして他のサービスで儲けようと考えている。

そのため会員数を伸ばすことを一番のキーとしているようです。

そのためCMを代表として広告宣伝費をかけて会員数を伸ばしているため、マルイと比較して利益率が低い要因と推測できる。

マルイは楽天の戦略と異なり、ひとりに深く入り込み、カード1枚当たりの利益を大きくし、顧客のLTVの最大化を目指している。

クレディセゾンが利益率の低い理由はプロセシング事業や他社の代行という利益率が上がりにくい事業をしているからと推測できる。

まとめ

今までの分析をまとめるとこのようになる。

営業利益率の違いに注目して分析してきました。各社の戦略の違いはうかがえたものの、こんなに大きく営業利益率が違う理由は明確には説明できませんでした。

これからもクレジットカード業界に注目して分析していきたいと思います。

参考文献

Q. クレカ比較: 楽天カードとPayPayカード、収益性が高いのは?